テクノロジーブック~トイレ編Ⅰ~|福岡の安価トイレリフォームならトラストホーム
今回のトラストNEWSは、テクノロジーブック~トイレ編Ⅰ~のご紹介です。
◆長い基礎研究に支えられた、衛生陶器の「再発明」
ーー理想のトイレのため、素材から見直す。ーー
竹村:お掃除が楽なトイレ、ずっときれいなままのトイレというのは理想のトイレですよね。
それはお客様へのアンケート調査からも明らかでした。LIXILのトイレのセールスポイントは
強い洗浄力です。とりえも節水が進み、以前は13Lだった洗浄力が、今では4Lまで少なくなって
います。少ない水でも汚れをちゃんと落とせるのかという不安が、お客様からも聞かれるように
なってきたのも事実でした。
奥村:節水性を進化させるために、少ない水でもしっかり洗う洗浄技術の改良は、便器設計の
開発者たちが取り組んでくれていました。その一方で、私たち研究所は、便器を素材から
見直し、汚れそのものを陶器に付着させないようにできないかという基礎研究に、長い間ずっと
取り組んでいました。
ーー長きに渡る基礎研究と困難な課題を乗り越えての商品化。ーー
奥村:便がべっとりと陶器に付着してしまうという最大の原因は、便の中に含まれる油分です。
体調や食べ物にもよりますが、便の中におよそ5%含まれています。
その便と、陶器との間に水をするりと入り込ませ、水が本来持つ”油となじまない性質”を
活用して、その油分を含む汚物を浮かび上がらせるというのがアクアセラミックです。
竹村:最初にアクアセラミックの効果を目の当たりにした時は本当に驚きました。汚れがはがれ
落ちるように、するすると流れていく、その見た目の気持ちよさに感動したのを覚えています。
ただその時はコストも高く、陶器のような質感も現行品よりやや見劣りするものでした。
奥村さんには、陶器の質感をLIXILの陶器レベルに引き上げることはできないかと、さらにより広く
お客様に使って頂くためコストも抑えることができないかと、無茶な要望を出させてもらいました。
奥村:私たち研究所が研究する様々な課題は、成果がでるまで短いものでも2~3年を要しますし
断続的ではありますが、10年以上続けて取り組んでいるものもあります。その結果、商品化に
繋がらないものもたくさんあります。私はこれまで、4つの研究テーマがありましたが、どれも
商品化には至りませんでした。私にとって、今回のアクアセラミックは初めての商品化となります。
ですので、商品化の可能性が見えてきたときは、竹村さんからの困難な要望も、逆にモチベーション
を高められたと思います。
ーー汚れがするりと落ちる感動をお客様にも感じてほしい。--
奥村:アクアセラミックを、LIXILの海外メンバーにも見ていただきましたが、みな同じように
感動してもらえました。アクアセラミックが、世界中でも喜ばれる技術だということは、技術者
としてもとても嬉しく思います。
竹村:奥村さんは研究者という立場でしたが、商品化のために開発や生産にまで入り込んで、
実現のために粘り強く取り組んでくれました。今はこれを早く発売して、私が感動したものを
お客さまが同じように感じてくれることがとても楽しみです。
竹村 友希(写真左)
LIXIL Water Technology Japan トイレ・洗面規格事業部
トイレ・洗面商品部 商品企画グループ
奥村 承士(写真右)
R&D本部
マテリアルサイエンス研究所
当社では、安価でトイレをご提供しています。